高調波電圧歪率に関する国内および海外の規制値(経済産業省の高調波抑制対策ガイドライン、IEEE Std 519など)について教えて下さい。
経済産業省の「高圧又は特別高圧で受電する需要家の高調波抑制対策ガイドライン」を解説・補完する民間技術指針として「高調波抑制対策技術指針」は,機器を設置する需要家側が機器を使用するにあたって電力系統への高調波電流の流出を低減する具体的対策を記載しています。 日本において特定需要家は、これを遵守する必要があります。
米国に高調波規制としては、IEEE 519が有名です。
IEEE 519-2014, IEEE Recommended Practice and Requirements for Harmonic Control in Electric Power Systems. 1992年に続き、2014年に改訂されています。高調波を規定するPCC (Point of Common Coupling) の定義や規定値に対する責務が見直されています。IECとの整合性も考慮し、規格はIEC 61000シリーズを参照しています。
G5/4-1, Planning Levels for harmonic Voltage Distortion and the Connection of Non-Linear Equipment to Transmission Systems and Distribution Networks in the United Kingdom、英国の高調波規格2005年に改訂されています。
(以上、電機メーカーの方からの回答です)
参考:
高調波抑制対策技術指針(JEAG9702-2013)については、JEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)EMC共通技術専門委員会の下記のURL をご参照下さい。
URL : https://home.jeita.or.jp/anzen/taisaku2/pdf/02.pdf
下表は、高調波抑制対策技術指針(JEAG9702-2013)およびIEEE std 519 に規定されている電圧歪率の上限値です。実務で使用する場合は、最新の規格や規定のデータをご確認下さい。