高調波電流歪率(高調波流出電流)に関する国内および海外の規制値(経済産業省の高調波抑制対策ガイドライン, IEEE Std 519など)について教えて下さい。
国内の場合、電力系統の高調波は「高圧又は特別高圧で受電する需要家の高調波抑制対策ガイドライン」(1994年に資源エネルギー庁より通知、2004年改定)で、契約電力1kW当たりの高調波流出電流上限値が規定されています。上限値は受電電圧により異なり、5次、7次、11次、13次、17次、19次、23次、23次超過の上限値が示されています。
IEEE 519-2014, IEEE Recommended Practice and Requirements for Harmonic Control in Electric Power Systems. 1992年に続き、2014年に改訂されています。高調波を規定するPCC (Point of Common Coupling) の定義や規定値に対する責務が見直されています。
(以上、電機メーカーの方からの回答です)
参考:
高調波抑制対策技術指針(JEAG9702-2013)については、JEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)EMC共通技術専門委員会の下記のURL をご参照下さい。
URL : https://home.jeita.or.jp/anzen/taisaku2/pdf/02.pdf
下表は、高調波抑制対策技術指針(JEAG9702-2013)およびIEEE std 519 による電流歪率(高調波流出電流)の上限値です。実務で使用する場合は、最新の規格や規定のデータをご確認下さい。
高調波抑制対策ガイドライン (JEAC-9702) による高調波流出電流上限値
IEEE std 519 による高調波流出電流上限値(Table 10-3 より)