図1(左図)のように、大地が熱せられ上空に寒気が入り、地上と上空の温度差が大きくなると上昇気流が発生します。この上昇気流に含まれた水蒸気が上空で冷却され雲が発生します。その過程で、小さな氷の粒は大きな氷の粒と擦れ合い、小さな氷の粒は+、大きな氷の粒は-の電荷を帯び、小さな氷の粒(+の電荷)は軽いので上空に、大きな氷の粒は重いので雲底に滞留します。
このような過程で蓄積した雲中の+の電荷と-の電荷間の放電が雲放電であり、雲底の-の電荷と地上に誘導された+の電荷間の放電がいわゆる落雷です。
日本の雷は大きく夏季雷と冬季雷に分類できます。夏季雷と冬季雷には以下の特徴があります。
<夏季雷の特徴>
- 4月ごろから9月までの夏季に発生
- 全国的に発生,ただし内陸部や都市部に多く発生
- 雷雲が高い(数千m以上)
- どこに落ちるかわからない(下向き雷が多い)
- 冬季より電流最大値の大きな雷が多い
<冬季雷の特徴>
- 10月ごろから3月までの冬季に発生
- 九州北部〜北海道西岸の日本海沿岸で発生
- 雷雲が低い(数百m〜2000m程度まで)
- 高い建物に集中して落ちる(上向き雷が多い)
- エネルギーの大きな雷が多い
(中部大学 教授 山本和男 記)
Kameda Kazuyuki Edited answer