質疑応答 2022-0263「Q&A 2023-0263 変圧器の励磁突入電流による障害を解消するための装置」で抵抗投入方式、発電機による変圧器低圧側からの励磁方式、特殊仕様変圧器、投入位相角制御方式(変圧器励磁突入電流抑制装置 Inrush-Limiter)の4つの方式について説明して頂きましたが、「抵抗投入方式」についてもう少し具体的に説明して下さい。
Kameda Kazuyuki Answered question
質疑応答 2022-0263 で説明したように、「抵抗投入方式」は投入抵抗用の遮断器を先行投入することで、励磁突入電流を抑制し、その後に主遮断器を投入する方式(図1参照)です。
抵抗投入方式の場合、超高圧での抵抗挿入時間は10msくらいです。 効果が少ない場合は13msまで引き延ばしをします。 抵抗のジュールエネルギーを計測し、エネルギー耐量を超過しないか確認します。 500kV系統だと 2.0MJ (ジュール) 相当まで耐えられます。
配電系統用の抵抗投入方式の励磁突入電流抑制装置として、三菱電機製のエネセーバがあります。 このエネセーバは、抵抗300Ωで挿入時間を100msくらいにしているようです。 下記のURLをご参考にして下さい。
https://dl.mitsubishielectric.co.jp/dl/fa/document/catalog/mvsw/70049/70049-1603.pdf
三菱(屋内用)高圧交流負荷開閉器エネセーバ(変圧器励磁突入電流抑制機能付)
(某電機メーカーの方からの回答です)
Kameda Kazuyuki Edited answer