電気防食とは防食対象となる金属表面に直流電流を流入させて、防食電位まで電位を変化させることです。 下図は「鉄の電位-pH」図で、鉄の腐食状況を示す図となります。一般的な水溶液中に鉄を浸漬すると、● 印近傍の電位を示すため『腐食域』にあることが分かります。
電気防食は、以下の方法で腐食を抑制させます。(分極とは、電極面(鋼材表面)を通過する電流によって生じる電位の変化量のこと)
① カソード分極によって『Feの安定域』に移行させる。
② アノード分極によって『不動態域』に移行させる。
通常、電気防食とは ① の手法で行うものであり、カソード防食とも呼ばれます。なお、腐食域とFeの安定域の境界が防食電位であり、腐食が停止する電位となります。
(株式会社ナカボーテック 久野記)
Kameda Kazuyuki Edited answer