低圧遮断器であれば本体のみで事故電流を遮断可能ですが、高圧遮断器はどうして遮断器本体のみでの遮断はできず、過電流継電器(OCR)や地絡継電器(GR)など、外部に設置された保護継電器が必要なのでしょうか。
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吉田 純平 Marked as closed
低圧の配線用遮断器の場合、引き外し方式として、熱動式、熱動 – 電磁式、電磁式、電子式などの保護装置が、配線用遮断器の中に組み込まれています。その理由として、下記のような理由が考えられます。
- 低圧遮断器の場合、定格電圧が100/110, 200/220, 400/440V なので、これらの保護装置を本体に直接組み込むことができる。 高圧遮断器の場合は、計器用変成器を用いて、電圧要素はVTで100または110Vに、電流要素はCTで5または1Aとして過電流継電器(OCR)や地絡継電器(GR)などの保護装置を接続している。
- 低圧遮断器は一般的にフィーダとして使用されるので、接続される負荷を保護できれば良い。 高圧遮断器の場合は、受電系統や変圧器の1次側および2次側などの主回路に用いられることが多いので、保護協調の観点から、その目的に応じて最適の過電流継電器(OCR)や地絡継電器(GR)などを適用できるようにしている。
- 省スペース、経済的な観点から、低圧遮断器はコンパクトな一体型としている。高圧遮断器の場合は、絶縁距 離の観点から、保護装置を主回路から分離して扉面などに取り付けた方が保守、管理、運転上からも便利である。
Kameda Kazuyuki Edited answer