過渡安定度解析で瞬低事故が生じた場合の検討を行うにあたり、需要家の受電母線で瞬低が生じた場合のモデリング方法について教えて下さい。
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Kameda Kazuyuki Changed status to publish
送電線への落雷や送電系統の短絡事故などによって、需要家の電気設備に瞬時電圧低下(瞬低)が発生します。電力会社などの資料によると、特別高圧で受電している顧客で1 年に3 回程度、高圧で受電している顧客で1 年に2 回程度発生し、電圧が低下している時間は概ね特別高圧系統で 0.2 秒以下、高圧系統で 0.3 秒以下、約20%~80%の値に低下するとなっています。
瞬低現象は、需要家の受配電系統内で短絡事故が生じこの短絡事故を遮断するまでの間、および2回線受配電系統で電源切換を行う間などにおいても、同様の現象が生じます。
ここでは、電力系統解析系統ソフトウェア etap を用いた場合を例に、左図のような受電系統において34.5kV 受電母線で短絡事故が生じ、右図のように0.2秒間、34.5kV 受電母線の電圧が20%まで低下する現象のモデリング方法について説明します。設定方法は下記のとおりです。
① 34.5kV 受電母線にリアクタンスXを通して、34.5kV ダミー母線を接続する。
② 34.55kV ダミー母線で短絡事故が生じ、0.2秒後に事故を解除する。
③ リアクタンスXの値は、概ね X = kV / (√3 x Isc) の値を基に、事故点のリアクタンス値を調整し、
残留電圧が20%に近づくよう設定する。
具体的な設定方法は、添付ファイル ETAP-TR-015J 瞬低モデル.pdf をクリックしてご参照下さい。
Kameda Kazuyuki Edited answer