154kV、66kV系統での短絡事故時の保護、および保護リレーに誤動作防止のため抑えのリレーを選定する場合に検討すべき点について説明して下さい。
Kameda Kazuyuki Answered question
質問番号 2020-0094「保護協調の必要性と作図」で述べたように、① 速やかに事故を検出し、速やかに事故区間を切り離す ② 発電機、変圧器、送電線、ケーブルなどの電気設備がダメージを受けることの無いこと ③ 落雷や、変圧器の突入電流、系統切換時のような異常電流によって誤動作しないこと、などを考慮して保護装置を設定します。
154kV、66kV系統の場合、過電流継電器だけで上記のように系統を保護することは困難です。このような場合は、比率作動継電器、母線保護継電器、距離継電器などによる保護についても検討します。電圧継電器や周波数継電器などとのインターロック、他の系統とのインターロック、化学工場などではプロセスインターロックなども併せて検討することも有効です。
また、154kV、66kV系統の短絡事故時の保護リレーに誤動作防止のため抑えのリレーを選定することも有効です。① 電圧低下 27(不足電圧継電器)、電流変化幅 51D(方向過電流継電器)のどちらかを選定する ② 電圧低下 27 が小さいときは 51D を使うことになる ③ 51D を選定する時は、リセットする時間が重要になる ⑤ 事故が継続して事故電流が小さい事故時には注意を要する、ことなどを考慮して選定して下さい。
(産業用電気設備関係の方からの回答です)
Kameda Kazuyuki Edited answer