変圧器の内部に生じる事故として、下記のような事故が考えられます。
(1) 巻線の短絡あるいは相間短絡
(2) 巻線と鉄心間の絶縁破壊による地絡
(3) 高圧低圧巻線の混触
(4) 断線
これらの変圧器内部事故を検出する機械的保護継電器として、衝撃油圧継電器、衝撃ガス圧継電器、ブッフホルツ継電器、ピトー継電器、放圧装置などがあります。また、電気式保護継電器として、比率作動継電器 87、過電流継電器 51(瞬時機能)などがあります。
電気式である比率作動継電器 87 などで検出できない比較的小さな相間短絡を検出するため、変圧器内部の油圧変化率、ガス圧変化率、油流変化率で動作する機械的保護継電器が用いられます。
一方、ご質問にあるように、機械的保護継電器が地震動によって誤動作するというトラブルも生じています。電気式は機械式よりも高速動作が可能という特徴を考慮して、地震動による誤動作対策として、機械式をアラーム、電気式をトリップとする方法が有効です。また、徐々に進む絶縁劣化なら絶縁油の分析で予知保全ができます。
(エンジニアリング会社関連の方からのご回答です)
Kameda Kazuyuki Edited answer