接地抵抗の測定方法にはどのような方法があるでしょうか? 測定方法の種類とその方法について説明して下さい。 接地抵抗計についての規格についても教えて下さい。
接地抵抗測定は、大きく分けて 表1 に示すような「直読式接地抵抗計」と「電圧降下法(電位降下法ともいう)」があります。 どちらの測定法を選定するかは、表1 に示すように測定対象となる接地方式によって決定します。 なお、表1 に示す適用分類は、経済産業省の「使用前自主検査及び使用前自己確認の方法の解釈」(経済産業省の Web Site 参照)に示されているものです。
直読式接地抵抗計による測定は、比較的小規模な接地体の測定に用いられます。 一方、電圧降下法による測定は、メッシュ接地や構造体接地など比較的大規模な接地体の測定に用いられます。 この表には、構造体接地について記載がありませんが、電圧降下法の部類に入ります。
接地抵抗計の規格ですが、かつては JIS(JIS C 1304:接地抵抗計)で規格化されていましたが、2012年3月に廃止となっています。その理由として「JIS の使用頻度が少なく、国家標準としての意義が薄れたため」とされています。
かつては、接地抵抗計と言えば3極法による測定器でしたが、時代と共に様々な種類の接地抵抗計が出てきました。 例えば、2極法に特化した簡易型測定器、クランプ型の測定器、電気回路の共振を使った特殊な測定器など様々な測定器が登場してきています。 また、サージインピーダンスを測定する測定器(雷サージのような瞬時的に立ち上がる電流を用いて測定)などもあります。 このような現状が、接地抵抗計に関する JIS が廃止となった背景にあると思われます。
(日本地工株式会社の方からの回答です)