質疑応答2024-0336〔変圧器2次側至近端の短絡事故による変圧器の内部ダメージ〕で、事故後の監視方法について説明して頂いていますが、一般的な変圧器の日常点検と定期点検について説明して下さい。
Kameda Kazuyuki Answered question
変圧器の点検方法には、主に「日常点検」と「定期点検」があります。 それぞれの点検方法について説明します。 これらの点検を定期的に行うことで、変圧器の故障を未然に防ぎ、長期間安定して運用することができます
1.日常点検
日常点検は、変圧器が稼働中に目視や音、臭いなどの五感を使って行う簡易的な点検です。 主なチェック項目は以下のとおりです。
- 運転状態: 電圧計や周波数計などの計器類を監視し、異常な値がないか確認する。
- 外観点検: 端子部の変色や緩み、錆び、異物の付着がないかを目視で確認する。
- 温度: ダイヤル温度計や油面温度計を確認し、異常な温度上昇がないかチェックする。
- 音: 通常の運転音と異なる音がないか確認する。
- 臭気: 異常な臭いが発生していないか確認する。
2.定期点検
定期点検は、変圧器を停止して詳細に確認する点検です。 主なチェック項目は以下のとおりです。
- 絶縁抵抗測定: 一次と二次間、一次と大地間、二次と大地間の絶縁抵抗を測定する。
- 油の点検: 油入変圧器の場合、絶縁油の酸価度や油量、油漏れの有無を確認する。
- ブッシングの点検: ブッシングのき裂や損傷、汚損がないか確認する。
- 接続端子の点検: 端子部の過熱や緩みがないか確認する。
(産業用電気設備関係の方からの回答です)
Kameda Kazuyuki Edited answer